この演習で必要となる数学的なツールを整理する.
解析
微分,積分
テイラー展開
微分方程式の解法(変数分離ができればOK)
線形代数
ベクトルや行列の演算
行列式
ヤコビ行列
固有値・固有ベクトル
変数分離で微分方程式を解く¶
変数分離法は,常微分方程式の最も基本的な解法の一つ.
dtdx=f(x)⋅g(t)
の形に書ける微分方程式に対して,x を含む項と t を含む項をそれぞれ左辺・右辺に分離し,両辺を積分する.
例:指数増殖モデル¶
dtdx=rx 変数分離すると,
x1dx=rdt 両辺を積分して,
∫x1dN=∫rdt logx=rt+C x(t)=x0ert ここで x0=eC は初期条件 x(0)=x0 から決まる.
ヤコビ行列 Jacobian matrix¶
多変数の連立微分方程式系
dtdx1=f1(x1,x2,…,xn),dtdx2=f2(x1,x2,…,xn),… に対して,各関数の各変数に関する偏微分を並べた行列
J=⎝⎛∂x1∂f1∂x1∂f2⋮∂x2∂f1∂x2∂f2⋮⋯⋯⋱⎠⎞ をヤコビ行列という.
平衡点 (x1∗,x2∗,…,xn∗) でこのヤコビ行列を評価し,その固有値から平衡点の局所安定性を判定する.
固有値・固有ベクトル¶
正方行列 A に対して,
Av=λv を満たすスカラー λ を固有値,ベクトル v を固有ベクトルと呼ぶ.
固有値は特性方程式
det(A−λI)=0 を解くことで求められる.
例:2×2行列¶
A=(1324) 特性方程式は (1−λ)(4−λ)−6=0,すなわち λ2−5λ−2=0 である.
平衡点の局所安定性解析¶
平衡点におけるヤコビ行列の固有値 λ1,λ2,… から,平衡点の安定性がわかる.